株式会社ミライワークス
学生が事業を動かす会社」


- 設立
- 2019年4月
- 従業員数
- 262名(うち学生インターン 100名超)
- 本社所在地
- 東京都渋谷区桜丘町
- 事業内容
- インターン・新卒紹介/採用マーケ支援/AI業務支援ツール開発

2年

1年


佐藤
本日はよろしくお願いします。まず、貴社が行っている事業について教えてください。
よろしくお願いします。ひとことで言うと、企業と学生の「出会い方」をつくり直す会社です。中核は、インターンシップと新卒紹介を組み合わせたコミュニティ型のサービス。企業には採用とマーケティングの支援を、学生には「働いてから選ぶ」機会を提供しています。あわせて、採用現場の業務を軽くするAIツールも自社で開発しています。

高橋氏

田中
「働いてから選ぶ」というのは、従来の就活と何が違うのでしょうか?
従来の就活は、説明会と面接という数時間の情報で、数十年のキャリアを決める仕組みですよね。私自身、それに疑問がありました。当社では、学生がまず実務としてインターンに入り、企業側も学生側も「一緒に働いた実感」を持った上でマッチングする。だからミスマッチが起きにくいし、内定後の辞退や早期離職も大きく減ります。

高橋氏

佐藤
従業員262名のうち100名以上が学生インターンと伺いました。この比率はかなり珍しいと思うのですが、なぜここまで学生を受け入れているのですか?
「受け入れている」というより、学生が事業の中核メンバーなんです。学生向けのサービスを作っているのに、学生の視点が社内に無いのはおかしい、というのが出発点でした。集客の企画、SNS運用、データ分析、学内コミュニティの拡張。これらは全部、学生インターンが主担当です。社員と学生で業務を区別していませんし、会議の場でも同じ一票を持っています。

高橋氏

田中
創業から6年で取引企業が6,500社まで増えたとのことですが、成長の一番の要因は何だったと思われますか?
正直に言うと、企業側の「採用に困っている」という切実さに応え続けたことです。特に中堅・中小企業は、大手と同じ土俵で学生を集めるのが年々難しくなっています。私たちは「知名度ではなく、働く体験で選ばれる」仕組みを作った。それが企業にとっては採用コストの削減に、学生にとっては納得感のある選択につながり、口コミで広がっていきました。

高橋氏


田中
ここからは高橋社長ご自身についてお聞きしたいです。まず、これまでの経歴を教えてください。
大学は経済学部で、卒業後は大手の人材会社に新卒で入りました。最初の6年間は法人営業。毎日、中小企業の社長さんに会って採用の相談を受ける仕事です。その後4年間、社内の新規事業開発に移りました。そして34歳のときに独立して、今の会社を立ち上げました。キャリアの大半は「採用に困っている社長さんの隣」にいたことになりますね。

高橋氏

佐藤
学生の頃は、どんなことを頑張っていましたか?
二つあります。一つは学園祭の実行委員で、企業から協賛金を集める担当でした。100社に電話して、話を聞いてくれたのが3社。「断られ続ける」経験を学生のうちにたっぷりしたのは、後で営業をやる上で本当に大きかったです。もう一つはアルバイト先の学習塾で、生徒募集のチラシを勝手に作り直したこと。デザインも文章も自分で変えたら、問い合わせが倍になった。「自分の打ち手で数字が動く」という感覚を初めて味わったのが、あのときでした。

高橋氏

田中
ご自身の就職活動はどうでしたか?
正直に言うと、会社の名前と規模で選びました。だから入社してすぐにギャップに苦しんだ。「自分は何をしたくてここにいるんだろう」と半年くらい悩みましたね。救われたのは、法人営業で毎日社長さんに会う中で、「この人たちの役に立ちたい」という気持ちが自然に育っていったことです。目的は入社前に持っていなくてもいい。ただ、現場で見つけたら、それを手放さないでほしいと思います。

高橋氏

佐藤
社会人時代に一番苦労したことを教えてください。
新規事業開発に移った最初の2年間、何ひとつ形にできなかったことです。企画書は何十本も書いたのに、どれも数字が出る前に止まった。最後はチームが解散になって、上司から「お前は事業を作れない」とはっきり言われました。あの夜のことは今でも覚えています。でも、そこで学んだのが「大きな企画書を書くより、小さく試して数字で語る」ということ。翌年、まず10社だけを相手に小さく始めた施策が初めて数字になって、それが今の事業の原型になりました。

高橋氏

田中
独立を決めた転機は何だったのでしょうか?
同じ週に、正反対の言葉を聞いたことです。ある中小企業の社長さんは「いい学生がまったく来ない」と嘆き、大学の後輩は「会社のことが何も分からないから選べない」と言う。両方の現場を知っている自分がやらなければ、と思いました。妻に相談したら「3年やってダメなら戻ればいい」と言われて、翌月に退職届を出しました。今思えば、あの一言が無ければ今の会社はありません。

高橋氏


佐藤
高橋社長の一日の仕事の流れを教えてください。
朝は5時半に起きて走って、7時にはオフィスに着いています。午前中は数字を見る時間。前日の応募数・面談数・企業からの問い合わせ数をダッシュボードで確認し、気になる変化があればその場でチームに投げます。午後はお客様企業との打ち合わせが2〜3件、夕方は社内の1on1や学生インターンの企画レビュー。夜は次の日のために頭を空にする時間にしています。

高橋氏

田中
学生インターンの企画を社長が直接レビューされるんですか?
します。むしろそこが当社の一番の特徴かもしれません。「経営者の隣で働く」を売り文句にしている以上、私自身がそれをやらないと嘘になりますから。学生が出してきた集客企画に対して、「それはいくらかかって、何人集まって、何社に紹介できる見込み?」と、社員と同じ基準で問い返します。厳しいと思われるかもしれませんが、本気で扱われる経験は学生時代にはなかなか無いはずです。

高橋氏

佐藤
仕事をしていて一番うれしい瞬間はどんな時ですか?
二つあります。一つは、当社のインターンを経て入社した学生が、数年後にその企業で新卒採用の担当者になって、今度は「お客様」として戻ってくるとき。もう一つは、地方の中小企業の社長さんから「今年、初めて新卒が採れました」と電話をもらうとき。売上の数字も大事ですが、人の人生の節目に関われたと実感できる瞬間には、何ものにも代えがたいものがあります。

高橋氏

田中
逆に、一番大変だった時期についても教えていただけますか?
創業2年目です。企業も学生も集まらず、口座残高が3か月分しか無い状態で、社員に給料を払えるかどうか毎晩計算していました。そのとき救ってくれたのが、最初期のインターン生たちだったんです。「自分たちの大学で説明会をやらせてほしい」と言って、勝手にチラシを刷って回ってくれた。あの経験が、「学生を中核に置く」という今の組織の原型になっています。

高橋氏


佐藤
貴社では業務にAIを積極的に使われていると伺いました。具体的にはどのように使っているのですか?
全員が使います。学生インターンも初日からです。LPのコピー案を10パターン出す、応募データの傾向を要約する、企業向け提案書の骨子を組む。こうした「一人で数時間かかる仕事」をAIと一緒に30分で終わらせて、残った時間を「人と会う」ことに使う。これが当社のルールです。AIを使うかどうかではなく、空いた時間で何をするかが問われます。

高橋氏

田中
AIが仕事を奪うという話もよく聞きます。学生としては不安もあるのですが、社長はどう考えていますか?
奪われる仕事は確かにあります。ただ、それは「AIに任せた方がいい仕事」です。私たちの事業で言えば、企業の社長と向き合って本音の課題を聞き出す、学生の不安に寄り添って背中を押す、こういう人と人の間に立つ仕事は、むしろ価値が上がっている。だから学生の皆さんには、AIを怖がるより、AIを当たり前の道具として使いこなした上で「人間にしかできない部分」を厚くしてほしい。

高橋氏

佐藤
フルリモートの働き方も導入されているそうですが、学生インターンとの相性はどうですか?
相性は良いです。授業やテスト期間に合わせて稼働を調整できるので、地方の大学の学生も参加できるようになりました。ただ、リモートだからこそ「成果で会話する」文化が必要になる。当社では週に一度、全員が「今週動かした数字」を一枚のスライドで共有します。何時間働いたかではなく、何を動かしたか。ここは社員も学生も同じです。

高橋氏
経営者直結
学生インターンの企画も社長が直接レビュー。意思決定のすぐ隣で、事業がどう動くかをリアルタイムに体感できる。
AIは同僚
「一人で数時間の仕事」をAIと30分で終わらせ、残った時間を人と会うことに使う。使うかどうかは、もはや問われない。
成果で会話する
週に一度、全員が「今週動かした数字」を一枚で共有。働いた時間ではなく、何を動かしたかで評価される文化。


田中
学生時代にやっておくべきことはありますか?
小さくてもいいから、自分で何かを動かして、結果を数字で見る経験をしてほしいです。サークルの新歓で去年より10人多く集める、アルバイト先の売上を1日だけでも上げる、何でもいい。「自分の打ち手で世界が少し動いた」という実感を持っている人は、面接での言葉の重みがまるで違います。そして、その経験を積める場所として、インターンは最短ルートだと思っています。

高橋氏

佐藤
貴社ではどんな学生を求めていますか?
経歴やスキルは見ていません。1・2年生も歓迎です。見ているのは、「分からないことを分からないと言えるか」と「言われる前に一歩動けるか」の二つだけ。この二つがあれば、実務もAIも後から必ず身につきます。逆に、どれだけ優秀でも「指示待ち」の人は当社では苦しいと思います。

高橋氏

田中
最後に、就職活動を控えた学生へ一言お願いします!
会社の名前や規模で選ばないでください。「誰の、どんな困りごとを、自分の手で解決したいか」。それさえ決まっていれば、どんな環境でも成長できるし、環境が合わなければ変えればいい。人生は長い。最初の会社は「ゴール」ではなく、「最初の実験場」くらいの気持ちで選んでほしいと思います。皆さんが本気で挑戦する場所として当社を選んでくれたら、それはもちろん、とてもうれしいです。

高橋氏

「数時間の情報で、数十年を決めるのはおかしい」という一言が、就活を控えた私には一番刺さりました。取材前は"学生インターンが多い会社"というイメージでしたが、実際は学生を本気で戦力として扱う覚悟のある会社だと感じました。まず自分で何かを動かしてみる。今日からやってみます。

AIが仕事を奪うのでは、という質問に対して「奪われる仕事はAIに任せた方がいい仕事」と即答されたのが印象的でした。怖がるより使いこなす。1年生の今のうちに、AIを当たり前の道具にしておこうと決めました。創業2年目の話は、正直、少し泣きそうになりました。